2004〜2005

「横浜事件」再審開始についての声明

 日本ペンクラブは、いわゆる「横浜事件」に関して、東京高裁がこのほど裁判やり直しの道を開く決定を下したことにつき次のように声明する。

 この事件は、第二次大戦末期、神奈川県特高警察が治安維持法違反の容疑で多くの言論人を捕らえ、拷問による虚偽の自白を引き出したもので、戦後に及んだ裁判で三十余名の有罪判決があり、その間、四名の獄死者を出した。

 被害者は何度か再審請求訴訟を起こしたが、これまでは全て認められなかった。今般、東京高裁は、横浜地裁の再審決定に続き、検察側の抗告を退けた。これは被害者及びご遺族の求める無罪判決への第一歩であり、言論表現の自由をなによりも重んずる日本ペンクラブは、この決定を高く評価し、再審における無罪判決とそれに伴う名誉回復を期待する。

2005年3月16日

社団法人 日本ペンクラブ 会長 井上ひさし