2000〜2001

通信傍受法の運用に関する質問書について

平成11年10月8日

社団法人日本ペンクラブ会長 梅原 猛 殿

法務省刑事局長 松尾邦弘

通信傍受法の運用に関する質問書について(回答) 標記について、別 紙のとおり回答します。

通信傍受法の運用に関する質問書(回答)

1.質問(1)について

 報道機関には、犯罪に関する情報を含めて種々の情報が報道のために集約されるものであることから、たとえ報道機関が設置、使用している電話等に犯罪に関する情報が寄せられることが判明したとしても、そのような報道機関の特質に照らし、報道機関の電話等を傍受の対象にすることはありません。
 報道機関が、事件に関連して取材のために電話をかけた先がたまたま傍受の対象となっていたということは考えられないわけではありませんが、このような場合においては、該当性判断を行う中で、取材のための通 信であることが判明すれば、直ちにその傍受を中断するような運用を考えております。
 このような運用上の配慮については通達等に盛り込む予定ですが、このような判断の具体的な方法をすべて公表することは、通 信傍受を免れる方法を教示するに等しく、適当でないと考えております。

2.質問(2)について
 報道機関の取材に応じて、犯罪を実行した者の犯行告白がなされるということも全くあり得ないとは言えませんが、1のとおり、該当性判断を行う中で、取材であることが判明すれが、直ちにその傍受を中断することになるわけですから、そのような犯行告白の通話を傍受することは、実際にはほとんどないと考えます。
 該当性判断を行う中で、仮に、取材であることが明らかにならないまま犯罪告白の会話がなされる場合には、その告白が傍受の対象となることがあり得るものと考えております。しかし、これは、その告白を行った者の使用している電話が傍受の対象となっていたことの結果であって、これが報道機関に対して取材源を明らかにすることを求める措置でないことは明らかであると考えております。

3.質問(3)について

 報道機関は、報道の目的、手段、取り扱う情報等が一律ではなく、一定の基準を設けてその範囲を画することは困難でありますが、報道のための取材を行う者は、必ずしも新聞社やテレビ局に所属するジャーナリストである必要はないと考えております。