2000〜2001

「特殊法人等に関する情報公開法」への要望と意見

 日本ペンクラブは4月25日付けで、次のような「要望と意見」を発表しました。

「特殊法人等に関する情報公開法」への要望と意見

 1999年(平成11年)5月に、いわゆる情報公開法が国会で成立した。この情報公開法は、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(以下「行政機関情報公開法」と略す)であり、同法第42条及び附則において、政府は、特殊法人等の情報公開については「行政機関情報公開法」の公布から2年後を目途として「特殊法人等情報公開法」を成立させる、としている。

 これを受け、99年7月より特殊法人情報公開検討委員会を政府の行政改革推進本部(総理大臣が本部長)の下に設置し、審議を重ね、このほど中間報告をまとめ公表した。2000年4月6日から5月8日まで、この中間報告に対するパブリック・コメントを求めさらに検討を加えるとしているが、残りの検討期間はわずか2ヶ月に過ぎず、2000年7月には最終報告を提出する予定とされている。最終報告が出ると、内閣法制局で法案化され国会での討議を経て2001年4月に成立の見通 しとなる。

 中間報告によれば、特殊法人及び認可法人等で情報公開法の適用を受ける法人は、理事長等を大臣が任命することとされているもの、または資本金等に対して政府が出資できるとされているものが対象と定義されている。

 ところが例外規定が多く、たとえば関西国際空港は株式会社だが政府がほとんどを出資している特殊法人であり、情報公開の対象とされる。これに対し中部国際空港も株式会社であるが実質的は特殊法人でありながら、設置法の設立行為の部分を商法にゆだねているため民間企業と分類され情報公開の対象外とされてしまう。また公益法人(社団・財団法人など)には法律で指定された特定の業務を行なう指定法人が720もあり、これらは行政の代行機関で税金が投入されているのに、中間報告では情報公開の対象として明確な位 置付けがなされていない。

 行政情報の公開は、「行政機関情報公開法」と「特殊法人等情報公開法」の二つが揃ってはじめて意味を持つ。「行政機関情報公開法」は、但し書きによる例外規定、すなわち「不開示条項」が多いなど問題点が少なからずあった。「特殊法人等情報公開法」の中間報告にもまた、対象法人の範囲が不明確であるなど問題点が少なくない。行政を代行する機関があまりにも複雑多岐にわたるためでもあるが、そのいちいちをチェックしなければ情報公開は形骸化する。

 行政情報の公開は、国民の知る権利を保障するものでなければならない、と日本ペンクラブは一貫して主張してきた。

 よって日本ペンクラブは、特殊法人情報公開法検討委員会に、「特殊法人等」の「等」の部分を左記のように規定し、政府系法人のすべてを情報公開の対象とするよう求める。

一、 組織の長(総裁、理事長、社長等)を行政機関が任命あるいは承認(認可)する法人。
二、 行政機関が出資(資本金や補助金等の一部でも)する法人。
三、 特別の法律によって設置されるか、または特別の法律によって指定された業務を行う法人。
四、 公共事業を請け負った民間の法人(ただし、その公共事業に限る)。

2000年4月25日
社団法人 日本ペンクラブ
会長 梅原 猛