2000〜2001

公安調査庁の日本ペンクラブ等に対する調査・監視への抗議と要求

 日本ペンクラブは1月18日付けで、木藤繁夫・公安調査庁長官に次のような「抗議と要求」を送付しました。

 公安調査庁の日本ペンクラブ等に対する調査・監視への抗議と要求

 先ごろ一部新聞の報道で「近畿公安調査局」の平成八年 (1996年) 作成の報告書の存在が明らかになりました。同報告書には「現下の諸情勢にかんがみ、当庁業務を充実・強化するために考慮すべき事項」などが記されており、 (1) オウム調査、 (2) 国内公安動向調査、 (3) 従来業務調査、 (4) その他、と四項目に分けて記されています。また「平成8年度業務計画」も付されており、その別紙として「局・事務所別重点解明目標」の表があります。その表には「政治・選挙関係」「経済・労働関係」「大衆・市民運動関係」「法曹・救援、文化、教育関係」の諸団体についての記載があり、さらに「法曹・救援、文化、教育関係」のなかに「下記団体の中央及び地方・支部組織の解明」として当日本ペンクラブの名が挙げられています。

 公安調査庁が日本ペンクラブを「重点解明目標」のひとつに数え上げている事実は許しがたいことであり強く抗議します。

 なお参議院法務委員会( 99年11月25日)では、上記の内部文書があるのかないのか、との質問に対して木藤繁夫・公安調査庁長官は以下のように答弁しています。

 「こういった文書につきまして、報道された文書と庁内の文書が同一であるか否か、これを確認するといたしますと、その文書の内容を公にしたのと同一の効果をもたらすということになりますので、こういった文書と同じものが内部にあるかどうか、あるいは類似のものがあるかどうかについての答弁を差し控えさせていただきたいと考えております。」(法務委員会会議録第六号)

 この答弁では、この内部文書の存在を明確に否定しておりません。したがって問題の文書が「近畿公安調査局」作成のものであると客観的には事実を否定できないものと判断されても致し方ないものであると言わざるを得ません。

 日本ペンクラブは公安調査庁につぎの二項目を要求します。

 一、この平成八年の報告書以外に日本ペンクラブについて記載されている調査報告があればすべて開示すること。
 二、公安調査庁として日本ペンクラブについてどういう認識を持っているのか明らかにすること。

2000年 1月18日
社団法人 日本ペンクラブ
会長 梅原 猛