日本ペンクラブ声明 「共謀罪に反対する」

共謀罪によってあなたの生活は監視され、
共謀罪によってあなたがテロリストに仕立てられる。
私たちは共謀罪の新設に反対します。

  私たち日本ペンクラブは、いま国会で審議が進む「共謀罪(「テロ等組織犯罪準備罪」)」の新設に強く反対する。過去の法案に対しても、全く不要であるばかりか、社会の基盤を壊すものとして私たちは反対してきたが、法案の本質が全く変わらない以上、その姿勢に微塵の違いもない。
 過去に3度国会に上程され、いずれも廃案となった法案同様、いま準備されている共謀罪は、事前に相談すると見なされただけでも処罰するとしている。これは、人の心の中に手を突っ込み、憲法で絶対的に保障されている「内心の自由(思想信条の自由)」を侵害するものに他ならない。結果として、表現の自由、集会・結社の自由など自分の意思を表明する、あるいは表明しない自由が根本から奪われてしまう。
  しかも、現行法で、十分なテロ対策が可能であるにもかかわらず、共謀罪を新設しなければ東京オリンピックを開催できないというのは、オリンピックを人質にとった詭弁であり、オリンピックの政治的利用である。
  このような法案を強引に成立させようとする政府の姿勢を許すわけにはいかない。  
 法案の成立を断固阻止すべきである。

  2017年2月15日
                  一般社団法人日本ペンクラブ                 会長      浅田次郎                 言論表現委員長 山田健太

日本ペンクラブ声明「北朝鮮の核実験を強く非難する」

 私たちは、本日の北朝鮮による核実験を強く非難する。 
 同国による核実験は今回で五回目となる。世界各国、各地域で核兵器全面禁止の世論が高まるなかでのこの無謀な行為と傲岸不遜な態度に、私たちは慄然とする。 
 私たちは愚かな戦争の果てに二度の被爆を体験し、核兵器の非人道性を目の当たりにした。私たちはいかなる国や政府であれ、こうした破壊的兵器の開発と実験を行うことに反対する。核の時代は一日も早く終わらせなければならない。 
 私たちは今回の北朝鮮の核実験を強く非難するとともに、世界のすべての人々が平和と共生の精神に基づき、それぞれの地域の安定と非核化の実現に向けて行動するよう呼びかける。

 2016年9月9日
一般社団法人日本ペンクラブ
会長 浅田次郎

日本ペンクラブ声明 「ダッカのテロ事件に抗議し、多様性と表現の自由の尊重を求める」

 日本ペンクラブは、7月1日、バングラデシュ・ダッカ市で起こされた残忍なテロ事件により、日本からの7人の国際援助関係者を含む多数の人々が犠牲となったことに対し、強い憤りを覚える。 
 近年、バングラデシュにおいて、多種多様に生きる人間の意義を認めない原理主義グループによるテロ事件が頻発している。国際PENもくり返し声明と警告を発し、同国の言論・表現の自由の現状について憂慮してきた。
  公共の場における多様性と平和の保障は、言論・表現の自由の前提である。最近のヨーロッパや米国やトルコでのテロ事件はもとより、世界各地で連鎖する憎しみの暴力に対して、厳正な法的措置がとられるべきであることは言うまでもないが、同時に、これらに対し、世界の市民社会が手を携え、強い抗議の意思を表明することが求められている。
  あらためて日本ペンクラブは、世界のどこであれ、言論・表現の自由が妨げられない社会の実現に向けて努力したい。  
私たちはこのたびのテロ事件のすべての犠牲者の家族と関係者に対し、深く哀悼の意を表するとともに、傷つかれた方々の一日も早い回復を祈ります。  

 2016年7月3日
一般社団法人日本ペンクラブ 
会長 浅田次郎

日本ペンクラブ声明 「改めて通信傍受法の改正に反対し廃案を求める」

 私たちは1年前、審議中の通信傍受法案改正に反対し、廃案を求めた。法案は衆議院の審議において一部修正されたものの、日本国憲法が保障する言論・表現・出版の自由と通信の秘密を侵害する恐れのある点につき、何ら変更はない。
  法案の内容は、傍受対象の犯罪に、窃盗、詐欺、傷害や児童ポルノ規制などが含まれ、通信傍受の制限的な運用となっていた通信事業者の立ち会いもデータの暗号化によって省略できることとされている。例外的な状況に限定されていた制度の運用が、事実上ほぼ無制約に拡大するおそれがあるといえる。こうした危険性は、先ほど来日した国連特別報告書デビット・ケイ氏からも指摘されたところである。  
 私たちは、今回の通信傍受法の改正が、公権力による盗聴社会を招き寄せると考える。これは民主主義と基本的人権の尊重を謳う憲法から逸脱するものであって決して許されない。  

2016年5月16日      
一般社団法人日本ペンクラブ
会長 浅田次郎

日本ペンクラブ声明「北朝鮮の核実験に抗議する」

 北朝鮮は2016年1月6日、同国内で4回目となる核実験を行ったと公表した。
 その無謀な行為と傲岸不遜な態度に、私たちは慄然とする。
 私たちは愚かな戦争の果てに2度の被爆を体験し、核兵器の非人間性を目の当たりにした。その後も度重なった原発事故により、人間が人間の尺度を超えた核エネルギーをもつことの深刻な危険性を思い知らされてきた。
 私たちはいかなる国や政府であれ、こうした破壊的兵器の開発と実験を行うことに反対してきたし、これからもその姿勢は変わらない。核の時代は一日も早く終わらせなければならない。
 私たちは今回の北朝鮮の核実験に強く抗議するとともに、世界のすべての人々が平和と協調の精神に基づき、地域の安定と非核武装の実現に向けて行動するよう呼びかける。


 2016年1月7日
 一般社団法人日本ペンクラブ
会長 浅田次郎

日本ペンクラブ声明「安保法制審議に民主主義の良心を示せ」

 本当にこのまま法案を通してしまってよいのか。
 国会でも、ネット上でも、新聞やテレビでも、議論はすれ違っている。違憲の指摘にも確たる回答はなく、問題の解決も深い理解も進んでいない。
 国会はさまざまの意見に耳を傾け、未来の国のかたちを作りあげるうえで、より多くの民意を反映させる責務がある。
 議員一人ひとりが、それを報ずるジャーナリストの一人ひとりが、もう一度自らの胸に手を当て、いま、誠実さを発揮することを強く願う。
 民主主義社会が目の前で壊れていくのを、私たち日本ペンクラブは、決して見過ごすことができない。

                           2015年9月15日
                            一般社団法人日本ペンクラブ
                                 会長 浅田 次郎

日本ペンクラブ声明「中国における人権状況の悪化を憂慮する」

 現在、中国において多数の人権活動家ならびに弁護士の拘束・尋問が行われ、宗教施設、少数民族に対する文化的圧力、高等教育機関での思想統制、サイバー検閲が強化されている。このような多方面にわたる人権の抑圧は、ここ数年でも、例がない。日本ペンクラブは中国の人権状況を深く憂慮するものである。
 日本ペンクラブは、獄中にある劉暁波氏、イルハム・トフティ氏の釈放を求める声明を既に出しているが、両氏、ならびに、新たに投獄された女性作家、高瑜氏をはじめとする、表現の自由の故をもって獄中にある、全ての作家、ジャーナリスト、弁護士、人権活動家の即時釈放を求める。同時に、中国政府が、法治国家として、その憲法に保障する人権を遵守し、寛容で自由な言論を保障するよう強く希望する。
 
 2015年7月31日
 一般社団法人日本ペンクラブ
 会長 浅田次郎

日本ペンクラブ声明 「本日の衆議院本会議での強行採決に抗議する」

 日本ペンクラブは、本日、衆議院本会議で強行採決された、安全保障法案に強く抗議し、全ての廃案を求める。
 集団的自衛権の行使が日本国憲法に違反することは自明である。私たちは、戦争にあくまでも反対する。
 
 2015年7月16日
 一般社団法人日本ペンクラブ
会長 浅田次郎

日本ペンクラブ声明 「本日の衆議院特別委員会での強行採決に抗議する」

  日本ペンクラブは、本日、衆議院特別委員会で強行採決された、安全保障法案に強く抗議し、全ての廃案を求める。
 集団的自衛権の行使が日本国憲法に違反することは自明である。私たちは、戦争にあくまでも反対する。
 
 2015年7月15日
  一般社団法人日本ペンクラブ
会長 浅田次郎

日本ペンクラブ声明「通信傍受法の改正に反対し廃案を求める」

 いま国会では刑事訴訟法等改正案の一環として、通信傍受法の改正が審議されている。集団的自衛権や安全保障法制の議論にまぎれてほとんど報道されないが、ここにもまた民主主義の根幹を揺るがす大きな問題がある。
 そもそも通信傍受法は「盗聴法」とも呼ばれ、法律制定の1999年当時から、日本国憲法が保障する言論・表現・出版の自由と通信の秘密を侵害する恐れのあることが指摘されてきた。その懸念を払拭するため、公権力が通信を傍受できる対象者を「薬物」「組織的殺人」「密航」「銃器」に関係する者ときびしく限定し、またその場合でも、裁判所の許可と民間通信事業者の立ち会いを求めてきた。
 ところが今回の改正案では、そこにさり気なく「児童ポルノ」が加えられ、公権力がその「製造・所持・運搬・提供・陳列」などを疑う人物の通信も傍受できる、としている。これは公権力に疑われただけで、あるいはそれを口実にして、制作者はむろん、出版社や流通業者、書店や図書館などの関係者も、さらには一般の市民も通信傍受の対象にされる、ということに他ならない。しかも民間通信事業者の立ち会いもなくす、としている。
 児童ポルノについては、以前から定義の曖昧さや、児童ポルノ規制に名を借りた言論・表現・出版の自由の侵害につながるといった懸念が各方面から表明されてきた。
 私たちは、今回の通信傍受法の改正が、公権力による盗聴社会を招き寄せると考える。これは民主主義と基本的人権の尊重を謳う憲法から逸脱するものである。
 しかし、これだけ大きな問題を抱える改正案でありながら、国会の場で充分な議論がなされているとは思えない。
 私たちはこの改正案に反対する。同時に、一刻も早く廃案にするよう求める。

2015年6月19日          
    
 一般社団法人日本ペンクラブ
会長 浅田次郎
2015
2014
2013
2012

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