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(左より)梓澤和幸、浅田次郎、大城貞俊、川村湊の各氏

 2017年7月22日(土)、午後2時より、東京・神保町の東京堂ホールにて、日本ペンクラブ平和委員会シンポジウム「戦争と文学・沖縄」が開催されました。当日は暑い昼下がりとなりましたが、会場定員80名はすでに事前申込をされていた方で満席となり、4時半まで、熱心に講師の話しに聞き入りました。
 日本ペンクラブ平和委員会シンポジウム「戦争と文学」も4回目を迎え、今回は作家・大城貞俊さん(「沖縄文学への招待」琉大ブックレット)を沖縄からお迎えし、「帰郷」(大佛次郎賞)ほか、反戦文学作品とベストセラーで知られる浅田次郎さん、沖縄文学選(講談社)をまとめた川村湊さんが「沖縄と文学」を語り合いました。
 講師・プログラムの紹介は西村秀樹平和委員会副委員長が行い、引き続き「いま沖縄と文学を考える」と題して基調講演を前日本ペンクラブ会長浅田次郎氏が行いました。
 浅田氏は「文学は、世の中が豊かになれば衰弱する」が「沖縄は例外である」とし「解決されない苦悩を背負った小説が輩出されている」と指摘しました。
 続いて大城氏が沖縄の文学者は「倫理的にならざるを得ない」とし、過去の悲惨な沖縄戦の体験を継承するために文学者が模索し結果であるとしました。
 大城氏は沖縄文学の特徴として、沖縄戦の継承、基地問題、倫理的、沖縄アイデンティティの模索、表現言語としてのしまくとぅばーの5点をあげました。
 文芸評論家の川村湊氏は、自己の文学研究を振り返り、北海道のアイヌ、朝鮮植民地下の日本語で書かれた文学の存在、そして沖縄の文学、それぞれに文学の距離が異なり、沖縄では沖縄戦という住民を巻き込んだ地上戦により、文学は本土と大きく異なったものであり、また死者や霊が頻繁に登場すると述べました。
 第二部は梓澤和幸平和委員長がコーディネーターとなり、会場の参加者の質問も踏まえて、浅田氏、大城氏、川村氏が発言をしました。
 最期に高橋千劔破日本ペンクラブ副会長が、「平和について」様々な取組を日本ペンクラブが行ってきたことを紹介しました。
 梓澤日本ペンクラブ平和委員長から来年5月20日に沖縄で大規模な文学シンポジウムを計画していることが紹介されると会場からは大きな期待の拍手が寄せられました。
 なおシンポジウムの詳細報告は後日、ホームページでも紹介していきます。(事務局)

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