NEWS

映画「ザ・コーヴ」上映中止を憂慮する緊急声明

    言論表現の自由にとって残念な事態がじわじわと広がっている。アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した映画「ザ・コーヴ」の、上映自粛の動きである。完成当初からその内容には賛否両論があった。その後、配給会社は国内上映に向け指摘されてきた法的な問題について解決すべき努力をした上で、全国での上映予定を発表していた。
   にもかかわらず、一部の団体の抗議を受けて、幾つかの映画館はすでに上映中止を決定し、私たちが作品を実際に見、考えるきっかけは奪われてしまっている。さらに本来表現の自由を重んじるべき大学までもが上映会を中止する事態に至っている。
  私たち日本ペンクラブはちょうど二年前、同様の抗議行動によって映画の上映や講演会が開けない事態を憂慮し、声明を発表するとともに映画の上映会を実施した。
   いま改めて言う。自分の考えと異なる意見にも耳を傾け、その発言機会を保障しよう。そして、そうした場を提供する者として、映画館・大学を含む公的施設は圧力に屈することなく作品の上映機会を提供できるよう、努力を重ねて欲しい。
   息苦しい社会にならないために。
 

                                     2010年6月15日

社団法人 日本ペンクラブ
会長  阿刀田 高

つつみ眞乃「水の私語」(短歌・俳句)

藤内鶴了「My Travel Sketch of the Western Part of China」(和・欧文)

各種ちらしのpdfファイル(23種類)がダウンロードできます

■開会式と文学フォーラム
・開会式と文学フォーラムA
・開会式と文学フォーラムB
・開会式と文学フォーラム(観音開き)

■記念講演・記念式典
・日韓文学の夕べ──社会と小説
・国際ペン獄中作家委員会創立50周年記念イベント「ただ心の内を語ったばかりに」

■セミナー
・子ども・環境・文学──そして未来へ
・文学にみる環境正義と現代的意義 シェリー・モーリス コンサート
・マンガとアニメは環境をどう描いてきたか?──現代マンガのパイオニア・手塚治虫の作品から
・越境・環境・女性
・健康な未来を子供たちに手渡すために
・言葉という環境──母語以外で表現するということ
・短歌とTANKA:日本からの贈り物─Tanka─、女性による短歌の復興
・HAIKU:自然と内なる世界
・本の未来 /日本ペンクラブ「電子文藝館」
・ICORN, 国際難民都市ネットワーク ワークショップ──地方発の人道外交、文化で支援の輪
・スラブ文学と環境
・京都セミナー 映像のアジア──アジア文化の未来に向けて

■国際環境文学者会議
・国際環境文学者会議──環境と文学 いま、何を書くか

■環境映画上映会
・環境映画祭(岩崎雅典監督5作品上映) 監督とゲストのお話
・環境映画『地球のなおし方』(監督:ジャン=ポール・ジョー)ジャパン・プレミア
・環境映画『地球のなおし方』 + 環境文学リスト(刊行予告)

■展示会
・広河隆一写真展──人間の戦場43年
・日本ペンクラブ 75年のあゆみ──自由と平和を求めて

米国の臨界前核実験に抗議する

米政府が9月、臨界前核実験を行なっていたという事実が明らかとなった。
2009年4月のプラハ演説で核廃絶の決意を表明し、ノーベル平和賞も受賞したオバマ大統領のもとで行なわれた今回の実験は、広島・長崎の核の悲劇にさらされた、日本国民に深い失望と怒りを呼び起こしている。
日本ペンクラブは今回の実験に抗議し、今後も予定されている「臨界前核実験」を行なわないよう米国政府に求める。

2010年10月15日

社団法人日本ペンクラブ
会長 阿刀田 高

東京都青少年健全育成条例の修正改定案に反対する


 東京都は12月の定例都議会に青少年健全育成条例の修正改定案を再提出するという。これは漫画やアニメなどの表現、インターネットや携帯電話などの電子的ツールの法的規制を通じて、青少年の育成環境から有害とされる性情報を排除しようというものだが、用語の変更等による部分的な修正は見られるものの、あいかわらず根本において、公権力が人間の内面や言論・表現の自由の領域に関与・介入することに対する謙抑的な配慮が感じられない。
 表現やコミュニケーションという民主主義社会の根本にかかわる配慮や規制は、自主的・自立的に行われるべきであり、そこにおける主体的な工夫や試行錯誤が大人社会を成熟させるだけでなく、青少年が多様な価値観のもとで生きていく知恵と力を身につけるために不可欠な経験となることは、古今東西の文学が描いてきた常識である。
 これまでの、また今回の改定案も、公権力がある表現を「有害」かどうかを判断することについて、何の疑念も抱いていない。しかし、言論・表現にかかわる私たちは、戦前の日本の為政者たちが青少年の健全育成をタテに、まず漫画を始めとする子ども文化を規制し、たちまち一般の言論・表現の自由を踏みにじっていった歴史を思い起こさないわけにはいかない。
 また今回の修正改定案も、インターネットや携帯電話等に関し、青少年の利用を制限する責務を親たちなどの保護者に、これまで以上に広範に、画一的に求めている。
 これは、本来プライバシーの空間であるはずの家庭の中にまで行政的規制を持ち込み、私たちの内面の自由、良心の自由を侵蝕するものと言わざるを得ない。
 以上述べたように、私たちはこうした条例が言論・表現の自由をゆがめ、プライバシー空間にまで行政・公権力の関与・介入を許すものとして、改めて反対する


          

2010年11月25日

日本ペンクラブ会長  阿刀田高

東日本大地震の惨事に際して


 日本ペンクラブは、このたびの東日本大地震の、すべての被害者に対して心からなる痛嘆を申し述べます。亡くなられた多くの方々には、ただ祈るよりほかにありません。行方不明の方々には一人でも多くの命が救済されるよう切に願っております。もどかしさばかりが募ります。

 被害地への救助もままならず、私たちに何ができるのか、会員それぞれの活動とはべつに、文筆家の団体として、あらためて惨事の真因をさぐり、長く警鐘を鳴らし続けること、それが責務であると痛感しております。とりわけ惨事を拡大した原子力発電については確かな安全性を求めてこの存在を注視し、真実を世論に訴えていきたいと襟を正しております。

 なべて一日も早く惨害の地が回復するように、また健やかな日々が戻って来るように、言葉の力を信じて声高く希求いたします。この願いは被害地だけのものではなく、日本全体のテーマでもありましょう。こぞって「がんばれ、日本」と叫びます。


日本ペンクラブ会長 阿刀田 高

東日本大震災 被災地支援活動、
子どもたちへ<あしたの本>プロジェクトについて

日本ペンクラブは、子どもの本に関わる団体と共同で
被災地の子どもたちを支えるために
<あしたの本>プロジェクトを立ち上げました。

<あしたの本>プロジェクト主催団体
社団法人日本国際児童図書評議会(JBBY)
社団法人日本ペンクラブ(P.E.N.)
財団法人日本出版クラブ(JPC)
財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)


詳しくは こちら をご覧下さい、

日本ペンクラブの公式ツイッターを開設しました。活動の様子や催しのご案内をしていきます。