◎朗読劇とスピーチ「蜜の証拠」 9月25日14:00~15:30 大隈講堂

私はポルノ学者? アラブ性愛文学の古典と現実の男女関係が密通し、ひとつとなる。イスラム女性の隠された性を大胆に描いてセンセーションを巻き起こした作品。そこには肥大した観念世界に対する身体と自然からの痛烈な批判が込められている。
朗読=吉行和子(俳優)、脚本・演出=吉岡忍、画・CG=スズキコージ・四位雅文、ネイティブフルート=真砂秀朗

salwa al neimi.jpg1950年代末、シリアの首都ダマスカス生まれ。若くしてパリに移住。 ソルボンヌ大学でアラブ文学と演劇を学ぶ。大学卒業後、パリにあるアラブ世界文化研究所に勤務するかたわら詩人、ジャーナリストとして活動。
2003年詩集『わたしの先祖、殺人者たち』(フランス語題題:Mes anc?tres, les assassins, Paris-M?diterran?e出版)を、自身のフランス語訳で上梓。
2007年、初めての小説『蜜の証拠』(フランス語題:La Preuve par le miel)をベイルートの出版社から刊行。この"アラブ女性によるエロティック小説"は、 アラビア語圏で衝撃をもって迎えられ大きな成功を得る一方、大多数のアラビア諸国で発禁本に指定される。 しかしながら本書は、密かに受け渡しされ、あるいはインターネットでダウンロードされて読まれ続けているという。
アラビア語以外では世界18カ国語に翻訳出版され、フランスとイタリアではベストセラーとなっている。

蜜の証拠 La Preuve par le miel
アラビア女性による性愛をテーマにした小説。大学図書館で働いていた語り手の女性は、ある日アラビア語の古典性愛文学の長大なリストを目にする。 興味津々で読破してゆくうちに、研究対象として発表する機会が与えられそうになると同時に、彼女自身の性生活もドラマティックに変化し始める。 「一の扉」から「十一の扉」で構成される本書のそれぞれの扉の向こうに広がるのは、性愛をめぐる実にさまざまな物語と思想である。 古典から引用される預言者の知見や性の達人たちのエピソード、語り手自身の幼い日の思い出、現代チュニスの「蒸し風呂(ルビ:ハマム)のマッサージ師や女友達の打ち明け話......。物語の舞台はパリの大学都市、図書館、地下鉄やカフェ、そしてもちろん、パートナーとのベッドの中にまで及ぶ。 語り手の女性が無条件で礼賛する性愛や肉体の豊穣な快楽が、そのまま知の快楽、言葉の快楽に見事に通じてゆく、世界文学の最高傑作である。

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